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自分の強みがわからなくなった整体師の悩み
これは、少し恥ずかしいけれど、今となっては笑って話せる僕自身の失敗談です。
同業の方なら、もしかすると「あるある」と頷いてくれるかもしれませんし、これから整体師を目指す人には、転ばなくていい石ころとして置いておける話かもしれません。
今日は、自分の強みがわからなくなった整体師が、どう迷って、どう立て直していったのか。ジョーク少々、反省多めで書いてみます。
強みは「増やすもの」だと思っていた頃
整体師になりたての頃の僕は、とにかく貪欲でした。
「この手技も必要だ」
「あの先生の技はすごい」
「流行っている技術は取り入れないと」
気がつけば、技術セミナーの予定でカレンダーはびっしり。財布はスカスカ。頭の中はパンパン。
今振り返ると、まるで整体界のスタンプラリーです。
集めたスタンプが多いほど、良い整体師になれると本気で思っていました。
何でもできるは、何者でもない
ある程度経験を積んだ頃、ふと異変が起きました。
「あなたの強みは何ですか?」
この質問に、答えられなくなったのです。
腰痛も肩こりも、頭痛も、自律神経も、一応できる。
でも「これが自分です」と胸を張って言えるものがない。
例えるなら、
和食も洋食も中華も出すけど、看板が出ていない食堂。
悪くはない。でも、わざわざ選ばれる理由もない。
強みを探して、迷子になる
そこからが迷走期でした。
強みを見つけようとして、さらに技術を足す。
ブランディング本を読む。
キャッチコピーを考えては消す。
「自分の売りは何だ?」
考えすぎて、しまいには施術中にまでその問いが頭をよぎる始末。
体を触りながら、
「今のアプローチ、強みっぽいかな?」
…いやいや、集中しろ自分。
この頃の僕は、完全に強み迷子でした。
失敗の正体は、外ばかり見ていたこと
転機は、とても地味なものでした。
ある日、常連さんに言われた一言。
「先生のところに来ると、なんか安心するんですよね」
拍子抜けするほど、普通の言葉。
でもその瞬間、頭の中で派手に花火が上がりました。
「え、そこ?」
僕が必死に探していた強みは、外に足し続けたものの中にはなくて、
すでにやっていたことの中にあったのです。
強みは「作る」より「気づく」もの
そこから少しずつ、考え方が変わりました。
強みは、無理に作るものじゃない。
・無意識にやっていること
・疲れずに続けられること
・人から何度も言われること
そのあたりに、静かに置いてある。
でも本人にとっては当たり前すぎて、価値だと思えない。
僕の場合、それは
「話を聞くこと」
「急がないこと」
「体の反応を待つこと」
派手さゼロ。SNS映えもゼロ。
でも、それを求めて来てくれる人が、確かにいました。
失敗してよかったと思える理由
もしあのまま、強みを外に求め続けていたら。
今頃、さらに技術は増えて、さらに自分が分からなくなっていたと思います。
遠回りでしたが、あの迷走があったからこそ、
「自分は何者か」ではなく、
「自分はどう在るか」を考えるようになりました。
強みを失ったのではなく、
強みの見えない霧の中を歩いていただけだったのかもしれません。
もし、今悩んでいるなら
この文章を読んでいる整体師の中にも、
「自分の強みが分からない」
「このままでいいのか不安」
そんな気持ちを抱えている人がいるかもしれません。
大丈夫です。
それは、真剣に向き合っている証拠でもあります。
答えは、意外と派手な場所にはありません。
今日も何気なくやっている、その中にあります。
よかったら、あなたの失敗談も
失敗は、隠すものではなく、使える資産です。
よかったら、
・迷った時期の話
・今だから笑える失敗
・そこから気づいたこと
コメントで教えてください。
僕のこの失敗談も、まだ途中です。
また迷う日が来るかもしれませんし、その時はまた書きます。
整体師も人間。
迷いながら、手探りしながら、今日も施術しています。


