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骨膜へアプローチして筋肉を緩めるテクニックを学んでみませんか?

骨膜へアプローチして筋肉を緩める」という考え方は、近年の徒手療法や整体、オステオパシー、そして一部のカイロプラクティックや東洋医学的手技の中で注目されている手技理論の一つです。これは解剖学的、神経生理学的な観点からも支持されつつあるアプローチです。以下に、専門的かつ詳しく解説します。

■ 骨膜とは何か?

骨膜(periosteum) は、骨の外側を覆っている繊維性の膜で、外層と内層の二層構造を持ちます。

  • 外層:血管・神経が豊富に走行し、筋肉や靱帯が付着する部位。
  • 内層:骨芽細胞を含み、骨の成長や修復に関与。

この骨膜は、非常に神経密度が高く感覚受容器が豊富であり、筋肉や腱の張力や刺激を敏感に感知します。また、筋肉の腱や筋膜が骨膜と連続して接しているため、筋肉と骨膜は機能的にも構造的にも密接に関係しています。

■ 骨膜アプローチで筋肉が緩むメカニズム

① 神経反射による筋緊張の抑制

骨膜には自由神経終末が豊富に分布しており、ここに軽い刺激(圧・牽引・振動など)を与えることで、脊髄レベルの反射機構を通じて筋緊張が抑制されることがあります。これはいわゆる「求心性入力による抑制」という現象で、筋紡錘や腱器官とは異なる反応ルートを通じて、筋の緊張が解放される可能性があります。

② 筋膜連鎖とテンセグリティ構造

筋肉と骨膜は筋膜を介して連続的につながっています。特に「筋膜連鎖」の考え方では、骨膜を介した深部のリリースが、遠隔部の筋緊張や拘縮にまで影響を与えるとされます。テンセグリティ(Tensegrity)理論に基づくと、局所の構造テンションを緩めることで、全体のバランスが変わるという説明が可能です。

③ 骨膜に付着する筋腱部の間接的緩和

筋肉は骨に腱を介して付着しますが、この腱の付着部は「腱骨結合部(enthesis)」と呼ばれ、骨膜との境界にあります。ここに対して適切な刺激を与えることで、筋腱ユニット全体の張力を緩和する効果が得られる可能性があります。

■ 注意点

  • 骨膜は非常に鋭敏な組織であり、過剰な圧刺激は疼痛や防御反応を引き起こす可能性がある。
  • 特に急性炎症や骨粗鬆症など、病的条件がある場合は禁忌。
  • 繊細な触診能力と解剖学的知識が必須。

■ まとめ

「骨膜へアプローチして筋肉を緩める」という手法は、単なる筋肉へのマッサージとは異なり、より深層の構造的・神経的介入を目指した高度な手技概念です。骨膜という“骨と筋肉の結節点”を狙ったこのアプローチは、難治性の筋緊張や慢性痛、姿勢の再教育など、深層から変化を促すセラピーとして今後も重要な役割を担う最新のテクニックです。


PDAテクニック(Periosteum DeepCore Alignment):骨膜深層へのアプローチにより深部筋バランスを整える独自理論を一緒に学びませんか?

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