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他業種から学ぶ“本物の技術”と“サービスの価値”

~整体で15,000円の治療を提供するなら、まず15,000円のお鮨を食べに行け~

はじめに ― なぜ「鮨」から学ぶのか

整体の施術料として「15,000円」という価格を提示したとき、多くの人はどう感じるだろうか。
「高い!」と思う人もいれば、「それくらい当然」と感じる人もいる。価格の受け取り方は人それぞれだが、ここで大事なのは その金額に見合う価値をどう表現するか である。

そして、この“価値の表現”について最も学びやすいのが、実は「鮨」という世界だ。
鮨、それも一人前15,000円以上の高級鮨を食べる体験は、ただ単に「腹を満たす」以上のものを提供している。

  • 職人の技術
  • 仕入れの目利き
  • 店の空気感
  • もてなしの所作
  • 一貫ごとの物語

こうした全てが融合して「15,000円」という金額を正当化し、むしろそれ以上の満足感を生む。
整体が「人の体を整える技術」であるなら、鮨職人は「魚と米を扱う技術」である。そのフィールドは違えど、“本物の技術を提供する”という点で共通項が多いのだ。

だからこそ、整体で15,000円の施術を提供したいなら、一度は15,000円以上の鮨を食べに行くべきだと私は考える。


1. 価格に見合う「技術」とは何か

1-1. 技術の差は「見えにくい」

整体も鮨も、実は外から見ると「大差ない」と思われがちな職種だ。
整体なら「どこでもマッサージされるだけでしょ?」
鮨なら「結局は魚と米を握ってるだけでしょ?」

だが、実際に受けて(食べて)みるとその差は歴然だ。

整体では、触れ方一つで身体の反応が変わる。
鮨では、握り方一つで米と魚の一体感が変わる。

「素人には分からない」と言われるが、実は人間の感覚は非常に鋭敏で、体や舌はその差をしっかりと感じ取っている。

1-2. 技術の裏にある「見えない時間」

鮨職人が一貫を握るまでに、何十年という修行がある。
整体師が一つの技を使えるようになるまでに、膨大な時間と経験がある。

つまり、目の前で表現される一瞬の裏側に、見えない膨大な積み重ねがある
この見えない時間こそが「高額な価格」を支えているのだ。


2. サービスの本質 ― “おもてなし”とは何か

2-1. 高級鮨に学ぶ「空気感の演出」

高級鮨店に行くと、まず店の雰囲気に圧倒される。
凛とした空気感、清潔なカウンター、控えめな照明、心地よい間合い。

ここで感じるのは「場そのものが味を作っている」ということだ。

整体も同じで、施術の前にすでに「場」が治療の一部になっている。
清潔感のある院内、落ち着いた声のトーン、呼吸を合わせるタイミング。これらが患者の体を自然とリラックスさせ、施術の効果を高める。

2-2. 所作が信頼を生む

高級鮨職人の所作は美しい。
無駄のない動き、迷いのない手さばき、そして握った瞬間の集中力。

整体でも同じだ。
患者が「この人に任せたい」と思うのは、まず触れ方や姿勢、手の動きの所作から伝わる。
所作そのものが「安心感」や「信頼」を生むのだ。


3. 「価格」を超える満足を生む要素

3-1. 鮨の一貫と整体の一手

鮨の一貫には物語がある。
その日の市場での仕入れ、魚の産地、熟成の具合、米の温度。全てを計算した上で一貫が差し出される。

整体の一手も同じだ。
その日の体調、筋肉の緊張度、骨格のバランス、呼吸の深さ。全てを観察し、最適なタイミングで最適なアプローチを選ぶ。

一見、ただの「一貫」「一手」に見えるが、そこに至るまでの背景を理解すればするほど、受け手の満足度は高まる。

3-2. 余韻が残る体験

高級鮨を食べた後は、その余韻が心に残る。
「あのトロの舌触りが忘れられない」
「あの大将の言葉が響いた」

整体もまた、施術の後に余韻を残せる。
「体が軽くなっただけでなく、心までスッとした」
「またあの人に会いたい」

価格を超える満足とは、施術や鮨が終わった後にも続く余韻にある。


4. なぜ整体師は鮨から学ぶべきなのか

4-1. 他業種からしか気づけない視点

同業界にいると、つい「技術」だけに目が向きがちだ。
だが鮨から学べるのは「サービスのトータルな価値」。

  • 技術の裏にある哲学
  • 見えない時間の積み重ね
  • 所作がもたらす安心感
  • 余韻を残す体験設計

これらは、同じ整体業界にいるだけでは気づきにくい。
だからこそ、他業種から学ぶ必要があるのだ。

4-2. 自分の施術を“芸術”に高める

鮨の世界では、一貫は「芸術作品」だ。
整体も「技術」から「芸術」へ昇華させることができる。

  • 一つのタッチに魂を込める
  • 患者にとって忘れられない瞬間を作る
  • その場全体を作品として演出する

こうした意識を持つことで、整体の15,000円は「高い」ではなく「安い」と言われるものに変わっていく。


5. 実際に学ぶためのステップ

5-1. 高級鮨を体験する

まずは実際に、15,000円以上の鮨を食べに行くこと。
雰囲気、所作、サービス、味、その全てを五感で体験する。

5-2. 感じたことを整体に置き換える

  • 大将の一言 → 患者への説明
  • 握りの間合い → 施術の呼吸
  • 店の空気感 → 院内の環境

自分の整体の現場に置き換えてみると、多くのヒントが見つかるはずだ。

5-3. 自分の“作品”を作る

整体も「作品」だと捉える。
今日の一手が、自分の芸術作品の一部になるように磨き続ける。


結論 ― 「15,000円の整体」はこうして生まれる

整体で15,000円をいただくのは、単なる値上げではない。
それは 本物の技術とサービスを作品として提供する覚悟の表れ だ。

そして、その感覚を最も身近に学べるのが「高級鮨」だ。
鮨職人から学べることは、整体師にとって無限にある。

だからこそ、整体で15,000円の施術を提供したい人は、まずは15,000円以上の鮨を食べに行くべきだ。
そこで体感した「技術とサービスの真髄」を、自分の整体に還元することで初めて、本物の価値が提供できるのだから。

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