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【人間の5大本能欲求】コロナ禍で失われた“自己重要感”が心と社会を蝕む理由

人はなぜ、孤独を感じるのか。
なぜ、誰かに認められたいと思うのか。

それは「弱さ」ではなく、「本能」だからです。

心理学者ウィリアム・ジェームズが言ったように、

「人間の最大の欲求は“重要な存在でありたい”という願いである」

現代社会において、この“自己重要感”こそが人の幸福を左右する最大の要素です。 特にコロナ禍を経た今、「群居本能」と「生存本能」を制限された人間は、 その反動として“自分は誰かに必要とされたい”**という欲求を強く求めるようになりました。

この記事では、人間の5大本能欲求を体系的に解説し、
その中で「自己重要感」がなぜこれほどまでに大切なのかを掘り下げていきます。

1. 人間の5大本能欲求とは何か?

人間は理性の生き物であると同時に、本能に支配された存在です。
そして、その根源的な本能は次の5つに分類できます。

欲求名内容キーワード
群居本能集まりたい・つながりたいという欲求仲間意識・帰属・絆
生存本能生き延びたい・危険を避けたいという欲求安全・健康・リスク回避
自己重要感必要とされたい・価値を感じたいという欲求承認・評価・貢献
好奇心新しいものを知りたいという欲求探究・創造・学び
性欲生命をつなぎたいという欲求本能・繁殖・愛情

この5つの欲求のうち、3つ以上が欠落すると人はそのコミュニティから離れたくなるといわれます。

つまり、学校でも職場でも家庭でも、
「ここにいる意味がない」と感じる瞬間に、人は自然と離れていくのです。

2. 群居本能:つながりを求める“群れの記憶”

人間は太古の昔から、群れを作って生きてきました。
ひとりでは狩りも子育てもできなかったからです。

この群居本能(ぐんきょほんのう)は、現代にも深く残っています。
SNSで「いいね」を求めるのも、
職場で雑談をしたくなるのも、
すべては“つながりたい”という本能の表れ。

しかしこの本能は、
コロナ禍で大きく制限されました。
マスク・距離・リモート——。
人と人が「触れ合う」ことを奪われたことで、
多くの人が無意識に“孤独疲労”を感じています。

3. 生存本能:危険を避ける“生き残りの力”

生存本能は、「危険を回避したい」という自然な防衛反応です。
パンデミックという未曾有の事態の中で、
人々は無意識のうちに「命を守ること」を最優先にしました。

しかし、この生存本能が過剰に働くと、
不安・恐怖・排他性が強くなります。

マスクをしていない人を責める、
外に出る人を批判する、
感染者を遠ざける——。

これらはすべて、生存本能が社会的ストレスとして表面化した例です。

4. 自己重要感:最も人間らしい本能

そして、5大本能の中で最も人間らしく、最も社会的なのが「自己重要感」です。

これは、

「自分は誰かに必要とされている」
「自分の存在には意味がある」

と感じたいという欲求です。

この感覚がある人は前向きに生きられ、
逆に欠けた人は、心がしぼんでいきます。

心理学でも、自己重要感が低いと

  • うつ傾向
  • 無気力
  • 社会的孤立
    に陥りやすいとされています。

5. 好奇心:人を成長させる“未知へのドライブ”

人間は、“知らないもの”を追いかけずにはいられない生き物です。
これは単なる知識欲ではなく、生き延びるための戦略でもあります。

新しい食べ物を試し、
新しい道を探し、
新しい道具を作る。

好奇心は進化の原動力です。

現代でも、学びをやめた瞬間に人は衰退します。
それは脳が「未知に触れる刺激」を求めているからです。

6. 性欲:生命をつなぐ原始的なエネルギー

性欲は、生物が生命を継続するために最も強く持つ本能です。
しかし人間においては、単なる生殖を超え、愛情・絆・安心という心理的側面をもつようになりました。

つまり、性欲もまた「孤独を癒す機能」を担っているのです。

7. コロナ禍が奪った「群居」と「生存」のバランス

コロナ禍では、「群居本能」と「生存本能」が正面からぶつかりました。

  • 人と会いたい(群居本能)
  • でも感染が怖い(生存本能)

この葛藤が長期間続いたことで、
多くの人が「自己重要感」を見失いました。

「会えない=必要とされていない」と感じる心理。
リモートワークで雑談も減り、
“存在の証明”を得る場が少なくなったのです。

8. 承認されない社会が生む“心の飢餓”

現代社会は便利になった一方で、
人の心はどんどん“孤立”しています。

AIが回答し、チャットで完結し、
リアルな対話が減った社会。

ここで最も失われているのが、
「あなたは必要だ」と伝える時間です。

承認がない社会は、いくら豊かでも幸福にはなれません。
それは、自己重要感という“心の栄養”が欠けているからです。

9. 自己重要感を満たす3つの方法

① 「ありがとう」を言葉にする

感謝は、最もシンプルで強力な承認行為です。
「あなたがいてくれてよかった」という一言で、人は生き返ります。

② 小さな貢献を感じ取る

大きな成果でなくていい。
「今日も誰かのために手を動かせた」——
この実感が自己重要感を育てます。

③ “存在”を認め合う関係をつくる

結果ではなく、“いるだけで意味がある”という関係。
家族でも職場でも、この温度感が心の安心をつくります。

10. 整体・治療・教育など“人と関わる職業”での実践

整体や治療の現場では、この「自己重要感」の理解がとても重要です。

人は“痛み”よりも、“孤独”に耐えられない。
だからこそ、施術者は「治す技術」だけでなく、

「あなたは大切な存在です」
というメッセージを、手を通して伝えることが大切なのです。

これができる人は、
どんなに技術が未熟でも信頼される。
逆に、技術だけの人は3年で飽きられる。

(→ 関連記事:[偽物は3年で飽きられる、本物は3年で認められる])

11. 「あなたは大切な存在です」という言葉の力

人が最も欲しているのは、愛でもお金でもなく、
「あなたが必要だ」という確信です。

  • 上司から「助かったよ」
  • 家族から「ありがとう」
  • 患者から「あなたに出会えてよかった」

これらの言葉は、
“自己重要感”という心の灯を再びともします。

その灯こそが、人を元気にし、
社会をあたたかくしていくのです。

12. まとめ:人間は“役割”の中でしか生きられない

5つの本能欲求の中でも、
自己重要感は「人と関わる意味」そのものです。

  • 群れに属し(群居本能)
  • 生き延び(生存本能)
  • 認められ(自己重要感)
  • 学び(好奇心)
  • 愛する(性欲)

これらがバランスよく満たされるとき、
人は「生きていてよかった」と感じます。

だからこそ、私たちは伝え続けなければなりません。

あなたは、私にとってとても大切な存在です。

その言葉ひとつで、救われる心がある。
そして、それを伝えられる自分もまた、
誰かに必要とされている——。

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